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桜並木を次世代へ 東京・千代田区 コロナで基金枯渇、寄付募る

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「桜の名所」として知られる千鳥ケ淵や外濠(そとぼり)公園のある千代田区で、桜の維持管理などに使われる基金が枯渇しかねない危機に直面している。基金は例年、100万人規模の来場者がある「さくらまつり」で集めた募金を活用していたが、新型コロナウイルス禍で3年連続で中止となったことが影響した。次世代に美しい桜を残そうと、区は保全費用を募るクラウドファンディングを開始。広く支援を呼び掛けている。

 

「すごくきれい!」。3月30日午後、千鳥ケ淵周辺は多くの花見客でにぎわい、咲き誇る桜に感嘆の声が聞かれた。千鳥ケ淵の緑道にはソメイヨシノをはじめ約260本の桜の木が植えられている。道行く人々も記念写真を撮るなどして、桜を堪能している様子だった。

 

多くの花見客でにぎわう千代田区の「北の丸公園」周辺=3月30日、同区(太田泰撮影)

 

この緑道を含め、区内にある桜の本数は約2千本。区道路公園課によると、多くは昭和30年ごろ、景観を良くするため植えられたもので、現在は樹齢70年近くの老木となっている。このため適切なケアをしないと現状維持が難しいという。

 

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害虫の予防や剪定(せんてい)といった維持管理や啓発活動には年間で約900万円の費用がかかる。区は平成16年から「さくらまつり」に訪れた人から寄付を募る「区さくら基金」を設置。基金から約700万円、区の予算から残りの約200万円を支出していた。

 

しかし、新型コロナが感染拡大して以降、「さくらまつり」は令和2年から3年連続で中止を余儀なくされ、寄付も途絶えてしまった。基金の残高は2月時点で約670万円まで減ったという。

 

多くの花見客でにぎわいをみせる千代田区の千鳥ケ淵周辺=3月30日(太田泰撮影)

 

こうした事態を受け、区は3月から、1千万円を目標にクラウドファンディングを開始。3千円以上から受け付けており、寄付金の額に応じて、江戸城外堀や都内最古の石橋を鑑賞できるクルーズ▽桜の木で作られた千社札(せんじゃふだ)▽千鳥ケ淵に設置予定の案内板への名前の掲載-といった「返礼品」も用意した。

 

8日午後5時時点で集まったのは530万円超。区の担当者は「区の美しい桜の景観を守り、次の世代に残していくためにも協力してほしい」と話す。

 

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クラウドファンディングの応募は5月9日まで。区のホームページから専用のサイトにアクセスできる。問い合わせは区道路公園課(03-5211-4239)。

 

筆者:太田泰(産経新聞)

 

 

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