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カレーライスの調理費用が1食323円と過去最高、今後も上昇基調に 材料の高騰などで 

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安価で手軽に作れ、ラーメンなどと並んで「国民食」とも称されるカレーライスに異変が起きている。帝国データバンクが11日発表した調査結果によると、1食当たりの調理にかかる「カレーライス物価」が5月は前年同月比で25円増(8・3%増)の323円となり、統計を開始した平成27(2015)年以来で過去最高となった。大幅な値上がりが少なかった国内産のコメや野菜の価格が、天候不順で高止まっていることが主因だ。輸入に頼る牛肉や光熱費の高騰も続いており、6月以降はさらに調理費用が上昇する可能性が高い。

 

 

野菜価格の上昇重しに

 

帝国データは、カレーライス物価をジャガイモなどの材料や、電気・ガス代など水道光熱費の全国平均価格を基に、各調理工程にかかるコストを分析し、算出。それによると、令和2(2020)年平均を100とした独自算出の「カレーライス物価指数」は、今年5月に117・8となり、前年同月比で8・3%上昇。12カ月連続の上昇で、総務省が公表した同月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)の伸び率(2・8%)の3倍となった。

 

主な要因は、コスト全体の約6割を占める「カレー具材(肉・野菜)」が前年同月比で15円増加(8・1%増)したことだ。天候不順でニンジンやジャガイモ、タマネギの価格が平年に比べ2~5割程度高くなったことで全体のコストを押し上げた。

 

 

家計にも影響

 

さらに、比較的値動きの小さかったコメも猛暑の影響と外食需要の高まりで値上げが続き、「ごはん(ライス)」の費用は6円増加(6・8%増)となった。

 

帝国データの担当者は「近年は小麦価格の高騰でパンの価格が上昇しており、ごはんへの回帰からカレーライスが家計を助けるメニューとして重宝されていた」と指摘。「カレーライスを安く作れなくなると、家計計画の見直しを迫られることにもなりかねない」と話す。

 

材料費の高止まりに加え、電気・ガス料金の負担軽減策による補助がなくなる6月のカレーライス物価はさらに上昇し、「330円程度まで上がる」(帝国データ)と予想される。カレールー大手のエスビー食品が10月から業務用香辛料の値上げを発表しており、今後はスパイスを原料に使うカレールーが値上げされる可能性も高い。しばらくは同指数の過去最高の更新が続くとみている。

 

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