―2025年大阪・関西万博開催に向けて、新型コロナウイルス感染拡大の影響をどうみるか
コロナの影響は非常に大きいと思っている。20年ドバイ万博は延期になった。日本としては、BIE(博覧会国際事務局、本部パリ)の登録申請の承認が終われば各国への招請活動を本格的に進めたいが、恐らく各国は、ドバイが終わるまで次の大阪・関西万博は考えられないという話になるのではないかと、非常に憂慮している。
―BIEへの登録申請の承認のめどは
遅くとも年内、なるべく早く承認をもらえる努力をしていきたい。
―会場の建設費について、地元では過度な負担増額を警戒する声も上がる
コロナの影響も踏まえて、どうすべきかを考えたい。大阪に伺ったときも、地元から財源のことで要望や懸念をいただいた。1250億円という会場の建設費が出ているが、算定してからしばらく時間もたつので、よく精査することが大切だ。建設費が上振れしたとしても、国、自治体、経済界が3分の1ずつ負担する割合は変わらないというのが私の立場だ。
―9月の就任から、出張を重ねている
就任以来、3回大阪に行った。大阪では万博に対して、期待する声や注目度も高いと感じる。今後は関西のほかの他府県も回り、知事や関係者の方々と意見交換をしていきたい。
―関心を全国各地に広げるには
日本全体で機運を盛り上げていかないと、この万博の成功はない。それがまさに私に課せられた使命だと思っているので先頭に立って旗を振って取り組んでいきたい。
―世界への発信戦略は
日本の持てる魅力を世界に発信していく貴重な場だ。科学技術は重要な要素だと思う。私自身が科学技術担当大臣なので、この万博で大いに科学技術を発信していきたい。
聞き手:岡田美月(産経新聞)
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2020年10月16日付産経新聞【菅内閣 新閣僚に聞く】を転載しています