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A U.S. Air Force RQ-4 Global Hawk unmanned aircraft soars over uninhabited land. (Source: US Air Force photo by Bobbi Zapka)

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Japan Plans Strategic Defense with Hypersonic Tracking UAVs

 

(日本、戦略的な防衛計画で極超音速兵器を追尾する無人機導入へ)

 

 

ロシア軍によるウクライナ侵略から3カ月余りが経過した。ロシアのプーチン大統領がもくろんだ短期決戦は、欧米の支援を受けたウクライナ側の反攻で長期戦の様相を呈している。果たしてこの戦争は、世界に何をもたらすのか-。

 

こんなテーマで先週、中国問題評論家の石平氏と、本紙元モスクワ特派員で、英語ニュース・オピニオンサイト「JAPAN Forward」(JF)編集長の内藤泰朗氏が「チャンネル正論・これが正論だ」(25日公開)で初対談し、近未来の世界の姿について論じた。

 

石氏は、反欧米色を鮮明にした中国、ロシア、北朝鮮という国家群が形成されつつあるとの認識を示し、それを新たな「悪の枢軸」と呼んだ。さらに、欧米による経済制裁を受けたロシアが今後、石油など天然資源の輸出先、及びハイテク製品の輸入元として中国への依存を一層高めていくことは確実だと解説。新「悪の枢軸」の「ボスは(中国の)習近平(国家主席)だ」と断じた。

 

そのうえで、日本は近い将来、この新「悪の枢軸」のボス、習近平氏と尖閣諸島(沖縄県石垣市)や台湾有事で対峙(たいじ)してゆかざるを得ない状況に陥ると警告した。その詳細や日本の取るべき道については、雑誌、月刊正論6月号に掲載されている。

 

一方、ロシア側はウクライナ侵攻当初、数万から数十万とされるウクライナ市民を買収して蜂起させ、ロシア軍を招き入れる計画を立てていた。だが、そうはならなかった。蜂起したのはわずか2000人ほどだった。2014年、ロシアにクリミア半島を奪われた後、ウクライナは徹底的に研究、準備し、ロシアに反撃している。

 

実は、露保安当局は侵攻前、数万もの親露派ウクライナ市民を買収していたはずだったが、その資金は、保安当局者らがねこばばして親露派工作員には届いていなかったというのだ。

 

内藤氏は、クレムリンの大誤算の原因として、ロシアに脈々と根付くこうした汚職体質があると解説。プーチン氏がその後、保安当局の責任者に激怒したというニュースの背景にはそんな裏話があると、ウクライナ側の情報を紹介した。

 

さらに、旧ソ連軍が1979年にアフガニスタンに侵攻し、約10年に及ぶ紛争で1万5000人もの将兵が戦死した事実と、わずか3カ月でそれ以上の犠牲者を出したこの戦争を比較。

 

内藤氏は、長期にわたるアフガン紛争がその後のソ連崩壊の遠因となったことにも触れながら、プーチン体制もいずれは崩壊するとの見方を示した。対談は、JFの日本語版ポッドキャストにも公開されており、聞くことができる。

 

一方、上の英文(日本語訳)は先週、JFで最も読まれたトレンディング記事の見出しだ。紛争で緊張が高まる中、平和国家・日本が軍事的にどんな防衛力を強化しようとしているのかは、世界の関心事なのである。

 

汚職文化にまみれ、情報操作を行うことで強権・独裁体制を生きながらえさせようとする新「悪の枢軸」は、どこまで勢力を拡大することができるのか-。欧米や日本は、エネルギー価格や物価が急騰する中、封じ込めに成功するのか-。

 

先週は、米国やインド、オーストラリアの各国首脳が来日し、岸田文雄首相との会談やクアッドの首脳外交が展開された。JFは、かつてのように東西が対立し、分断されていく世界の行方を注意深く追い、日本の進む道を世界に発信していきたい。

 

(JAPAN Forward編集部)

 

 

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※「日本を発信」シリーズは、産経新聞のオピニオン面に掲載された記事を転載しています

 

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