Japan Hakushika Memorial Sake Museum Exhibit Animals Depicted in Japanese Art 002

 

 

芸術作品の世界で動物たちが躍動する-。西宮市鞍掛町の白鹿記念酒造博物館(愛称・酒ミュージアム)で夏季館蔵品展「絵の中の生きものたち」が開かれている。8月26日まで。

 

同館は清酒「白鹿」の醸造元で寛文2(1662)年創業の辰馬本家酒造が、日本人の生活文化遺産である酒造りの歴史を後世に残そうと昭和57年に設立。辰馬本家の寄贈で書画361点、工芸品1193点を所蔵しているが、今回は夏休みを迎えた子供たちに広く芸術作品を身近に感じてもらおうと、魚や動物などの生き物をテーマにした55点を展示している。

 

タンチョウが羽ばたく「不老長寿図」(平井直水作、明治~大正期)、オシドリの静かな様子を描いた「浪暖桃香」(滝和亭作、明治20年)をはじめ、スズメやハト、ウグイス、クジャクなどの鳥たちが掛け軸や絵の中でさまざまな姿を見せる。

 

また、一対となった精巧な木彫りのシカ「白鹿雌雄」(後藤貞行作、明治33年)のほか、サルやイヌ、トラなどの動物をモチーフにした図画、コイやカワセミが泳ぐ大鉢、タコがまとわりつく姿を表現した重箱などさまざまな作品が並ぶ。なかでも大きな六曲一双の「鯉乃滝登り図屏風(びょうぶ)」(橘保国作、寛政2年)は圧巻。勇壮に跳ねながら滝を登る何匹ものコイの様子がいきいきと描かれている。

 

同館の弾正原(だんじょうばら)佐和副館長は「飛んだり、跳ねたり、泳いだり、じっと何かを見つめていたりする生き物の一瞬を切りとった姿を見てほしい」と話している。

 

午前10時~午後5時。火曜休館(8月13日は開館、同19~21日は夏季休館)。入館料は一般400円、小中学生200円。問い合わせは同館(0798-33-0008)。

 

 

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