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英国のアカペラグループ、ザ・キングズ・シンガーズが12月8日、3年ぶりの日本ツアーをスタートさせた。宮崎駿監督の長編アニメーション映画音楽を手掛け、世界でも人気が高い作曲家・久石譲氏の委嘱作品が今回、初めて披露される。16日までのツアーで、東京、大阪、広島、長野など7都市をめぐる。
「アカペラの王様」とも呼ばれるグループのために久石譲氏が作曲した作品「I was there」は、10日の東京公演が世界初演となる。その後、国内各都市で演奏され、世界ツアーでもお披露目される予定だという。
広島で平和を歌う
もう一つの目玉は、広島での公演だ。41年前の1981年にキングズ・シンガーズは広島で公演したことはあるが、現在のメンバーたちが演奏するのは初めてだという。今回、広島公演が入ったことは、グループが活動の中心に据える平和を語るうえでは「非常に重要なことだ」と、メンバーたちは口をそろえる。
「特に、ウクライナなど戦争が広がるいまの世界で、私たちは音楽の力で人々を繋ぎ、ハーモニー(調和)を見つけ出す努力をしている」という。
公演では、コロナ禍で中止となった2020年の来日公演のために書き下ろした「あしたのうた」(木下牧子作曲)と「広島の女の子」(土田英介作曲)も披露される。広島では、この2曲を教会で収録する計画だ。
さらに、各地の公演ではキャラホール少年少女合唱団(盛岡)や広島少年合唱団など、地元の合唱団とのコラボレーションも予定されている。
キングズ・シンガーズは「広島とその人々は、悲惨な出来事にあいながらも、いかに希望を見いだして生きていくことができるのかを私たちに示している。(合唱団の)子どもたちには、それを歌声で伝える〝日本の大使〟として世界と繋がっていって欲しい」と話している。
(JAPAN Forward編集部)
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【公演情報】
■仙台
12月 8日(木)19:00開演/電力ホール
■東京
12月10日(土)19:00開演/サントリーホール
■岩手
12月11日(日)15:00開演/キャラホール・都南公民館
■神奈川
12月13日(火)19:00開演/ミューザ川崎シンフォニーホール
■広島
12月14日(水)18:30開演/アステールプラザホール
■大阪
12月15日(木)19:00開演/ザ・シンフォニーホール
■長野
12月16日(金)18:30開演/ホクト文化ホール