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米国のブッシュ(子)政権で国防副次官(東アジア・太平洋担当)を務めたリチャード・ローレス氏が28日までに東京都内で産経新聞の取材に応じた。韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が核開発計画を進めた場合、日本も核兵器を保有する懸念があると指摘し、「米国は日本をコントロールできないし、するべきでもない」と述べた。同氏は1970年代に韓国の朴正煕(パク・チョンヒ)政権が秘密裏に構想した韓国独自の核開発を阻止する諜報活動に米中央情報局(CIA)職員として参加した。
ローレス氏は今月中旬、来日前に韓国を訪問し、政府、議会関係者らと会談。尹大統領が1月に「独自の核武装」に言及した問題などについて意見交換した。
ローレス氏は韓国世論の約7割が韓国の核武装を支持する理由について「北朝鮮がかつてない強力な核戦力を持ち、韓国への脅威が非常に現実的で、明らかとなっている」と指摘。北朝鮮が韓国を狙う戦術核兵器の量産や先制攻撃を辞さない考えを示す一方、米国の核抑止が「不十分ではないかという懸念がある」と説明した。
筆者:岡田美月(産経新聞)