ライトアップされたもみじが幻想的なトンネルを作り出す=5日午後、京都市左京区(渡辺恭晃撮影)
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京都市北部を走る叡山(えいざん)電鉄鞍馬(くらま)線で線路を覆う紅葉をライトアップする「もみじのトンネル」の試験点灯が5日行われ、車窓から幻想的な光景が広がった。6日から点灯が始まる。見頃は今月中旬。
同線は昨年7月の土砂災害の影響で、一部区間が今年9月中旬まで運休していたため、2年ぶりのライトアップとなる。
もみじのトンネルは市原-二ノ瀬駅間にある約250メートルの区間で、約100基の照明を設置。280本の木々が照らされる中、電車は車内灯を消して速度を落としながら走行するため、赤や黄の光あふれる空間が楽しめる。
千葉県香取市の大学4年、平山果穂さん(22)は「紅葉に埋め尽くされた風景がきれいだった。また見に来て色の変化を楽しみたい」と話していた。
点灯は28日まで。期間中には貴船口(きぶねぐち)駅(京都市左京区)の紅葉や貴船神社(同区)周辺などもライトアップされる。
日本気象協会(東京)が4日に発表した予想によると、今年の紅葉の見頃は、全国的に平年並みのところが多い。西日本もおおむね平年並みだが、色づきは気温が低いと早く進み、高いと遅くなるため、今月中旬にかけて気温が高くなる予報の一部地域では、平年よりやや遅れるという。
近畿の主要な名所では、高野山(和歌山)、奈良公園、神戸市立森林植物園などですでに見頃を迎えている。京都・清水寺や兵庫・六甲山でも色づきが始まっており、11月下旬にかけてピークに向かう。京都・嵐山は例年よりやや遅い12月上旬が見頃になる。