
記念艦「三笠」を訪問したポーランドのシコルスキ外相(前列中央)ら=2月28日、神奈川県横須賀市(シコルスキ氏のXから)
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ポーランドのシコルスキ外相は2月28日、日露戦争の日本海海戦の連合艦隊旗艦を保存している神奈川県横須賀市の記念艦「三笠」を訪問。艦上から動画配信も行った。ウクライナの隣国で、歴史的にロシアの侵略を受け続けてきた国として、強い態度を示したとみられる。
シコルスキ氏はザレフスキ国防副大臣や若宮健嗣防衛相補佐官とともに、海上自衛隊横須賀基地に停泊中の護衛艦「てるづき」を視察。その後「三笠」を訪れた。艦上でユーチューブやX(旧ツイッター)に動画を配信し「三笠は日本が勝利した1905年の対馬の戦い(日本海海戦)で日本の運命に影響を与えた」と説明した。

シコルスキ氏は同日夕、岩屋毅外相と会談し、両外相はロシアによるウクライナ侵略や北朝鮮の軍事協力を非難する今後5年間の行動計画に署名した。
ポーランドは18世紀、ロシアなどから3度にわたって分割された末に国が消滅。第一次世界大戦後に独立を回復したが、ナチス・ドイツやソ連に侵略され、第二次大戦で領土を西に押し出された上、共産主義の圧政に苦しんだ。
日露戦争での日本の勝利はロシアの支配下にあったポーランド人に希望を与え、独立運動家が日本政府に連絡を取り、ロシアの情報を提供するなどした。
筆者:渡辺浩(産経新聞)
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