History Distortion

Kim Byungheon protests the presence of the comfort woman statue in front of the former Embassy of Japan in Seoul. He also protests comfort women statues minsomered as "statues of peace" elsewhere in South Korea and around the world in his bid to end disinformation about the comfort women. (©Kim Byungheon)

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「韓国の小中高の歴史教科書は歪曲と捏造で満ちている」―。11月16日に東京で行われる「慰安婦問題を巡る日韓合同シンポジウム」に登壇する韓国の歴史評論家、金柄憲(キム・ビョンホン)氏は、JAPAN Forwardとのインタビューでこう語った。特に、近代史、日朝修好条規(明治9年、1876年)以降の歴史にまつわる韓国の歴史教科書の記述は、8割以上が歪曲または捏造されたものだと指摘した。

 

金氏は韓国国史教科書研究所を運営し、長年、歴史教科書の問題を研究してきた。金氏は、こうした誤った歴史教育こそが育ち盛りの子供たちに日本に対する憎悪を煽り、日韓関係改善の妨げになってきたと言明、「日韓の歴史認識の共有こそが両国の平和と繁栄につながる」などと主張した。

 

金氏との主なやりとりは以下の通り。

 

 

韓国歴史教科書の問題点は?

 

小中高の歴史教科書は歪曲と捏造が蔓延している。特に日本による朝鮮占領期に関わる記述はほとんどが捏造そのものだ。このような偏見に満ちた歴史を学んだ学生たちは、当然ながら日本と日本人に対する自然的な敵対心を抱くようになる。

 

改善方法はあるのか?

 

私は長年このような問題を公で指摘してきた。特に教科書苦情処理センターという、政府側のシステムを通じて行なってきた。韓国の教育部と教科書教育財団が運営している機関で、歴史教科書の問題点などの改善を提案できるシステムだ。実際のところ誤りがあると判断した場合、訂正などもおこなっている。

 

今までの成果は?

 

主に3つある。
1)1920年度から実施された産米増殖計画に関する記述において、高校の教科書は「收奪」という表現を用いていた。要するに日本が朝鮮のお米を勝手に盗んだという意味だ。しかし、私の指摘により、現在、1つの教科書を除き記述を「搬出」または「輸出」と訂正している。その内、Visang社の教科書は、「移出」という表記をつかっている。朝鮮は日本の植民地であったため、貿易において関税がほとんど撤廃されており、当社が使っている「移出」「移入」という表記が学術的に最も正しい。

 

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Visang社の教科書について説明する金柄憲氏

 

2)小学校の教科書にひととき、「江華島条約がなぜ不平等であったのか説明せよ」という質問ページが盛り込まれていた。これに関して私は、前述の政府センターと教科書の執筆者に問い合わせ、問題提起をしてきた。執筆者に対しては、「どこが不平等だったのか、そして平等な条約にするにはどうすればいいか」と問い掛けた。以降、該当ページは削除された。

 

3)小学校の社会教科書 (5−2)に誤って載っている「強制労働に動員された我が民族」と説明がつけられた写真を指摘した。これらの記述とともに掲載された写真は、1926年9月に北海道の旭川新聞が、道路建設現場での虐待致死事件を報じたときに撮ったものである。苦情を申請した後、この写真も削除された。

 

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小学教科書に「強制労働の被害者」として載せられた写真

 

「赤い水曜日 慰安婦運動30年の嘘 」が日本語に翻訳された。本の主な内容は?

 

まず、慰安婦問題も韓国内の「歴史歪曲」の一部であることを指摘する。本書の核心は、韓国の女性家族部と正義連が拡散してきた嘘を暴くという内容だ。正義連の場合、30年も嘘をついてきたので本(約400ページ)が思ったより長くなった。

 

今までの研究と異なる点は?

 

本書は韓国国内の慰安婦歪曲に焦点をおいている。特に「日本軍による慰安婦被害者法」の矛盾を赤裸々に指摘した。当法の第2条1項では「日本軍慰安婦被害者」の定義を、「日帝により強制動員され性的虐待を受け慰安婦としての生活を強要された被害者」としている。問題は、日本軍による強制連行がなかったことと、慰安婦は公権力による募集対象でなかったことだ。従って、女性家族部に登録された240名の女性はいわゆる「日本軍慰安婦被害者」ではないのだ。

 

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文藝春秋社から出版された「赤い水曜日 慰安婦運動30年の嘘」日本語版

 

11月16日に日韓慰安婦シンポジウムが開催される。期待は?

 

そもそも慰安婦問題は小中高生に教えるべき内容ではない。これはあくまで成人の領域であり、育ち盛りの子供たちに教える必要がない。朝鮮人の若い女性が日本軍に強姦されたとか、性奴隷を強要されたなどの教育を続けることは、はっきり言って「児童虐待」に相当すると思う。また、元慰安婦のハルモニたちを政治的に利用し続ける行為こそ「人権侵害」ではないだろうか?今回のシンポジウムではこのような問題を取り上げ、慰安婦問題に対する新たな接近方法を日韓合同で模索したい。

 

今後の活動と目標は?

 

来年からはもっと積極的に国内での抗議活動を行う予定だ。韓国内に設けられたすべての少女像(約150個)の前で撤去デモを行う予定だ。来年中には、正義連の水曜デモを完全に阻止する計画も持っている。長期的には勿論、日本と韓国の教科書から慰安婦関連の記述を完璧に削除することだ。

 

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ソウル城北区に設置された少女像前で抗議を行う金氏と一同

 

著者:吉田賢司(ジャーナリスト)

 

「 慰安婦問題を巡る 日韓合同シンポジウム 」

日時
令和4年11月16日(水) 開場12時半 開会13時 閉会16時
場所
文京シビック スカイホール
(東京都文京区春日1-16-21 文京シビックセンター26階)
アクセス
東京メトロ丸ノ内線・南北線 後楽園駅直結
都営地下鉄三田線・大江戸線 春日駅直結
プログラム
<第一部> 講演
<第二部> パネル ディスカッション
参加費】 1,000円
主催 問い合わせ】 一般社団法人 国際歴史論戦研究所
Mail: info@i-rich.org Tel: 03-6912-0047/Fax:03-6912-0048

 

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