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【主張】武漢の研究所 徹底した再調査が必要だ

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米国のバイデン大統領が5月26日、米情報機関に対して、新型コロナウイルスの起源について今までの「倍の努力」を払って再調査するよう指示した。

 

中国湖北省武漢市にある中国科学院武漢ウイルス研究所からの出現説も念頭にある。

 

バイデン大統領は「人間が感染動物と接触したからなのか、研究施設の事故によって出現したのか」といった点について情報を収集、分析し、90日以内に報告するよう求めた。

 

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世界中で1億7千万人以上が感染し、350万人以上が亡くなった新型コロナのパンデミック(世界的大流行)は収まっていない。その起源の解明は人類社会を守ることにつながる。バイデン大統領の指示は極めて妥当だ。

 

米有力紙ウォールストリート・ジャーナルは、武漢ウイルス研の研究員3人が2019年11月に、病院で治療が必要なほどの体調不良に陥っていたことが米情報機関の未公開報告書で明らかになったと報じた。英紙サンデー・タイムズは、新型コロナの起源について、英情報機関が武漢ウイルス研からの可能性があるとみていると伝えた。

 

世界保健機関(WHO)が3月に公表した新型コロナの起源に関する報告書は極めて不満足な代物だった。中国へ派遣されたWHO調査団には十分なデータが提供されず、自由な調査は阻まれた。

 

にもかかわらず調査団は中国を離れる前に武漢市で会見し、武漢ウイルス研からの漏洩(ろうえい)の可能性は「極めて低い」「今後は調査しない」と述べた。報告書は中国側と記述を調整したものだった。

 

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これに対し、日米英など14カ国が「完全な元データや検体に実際に接していない」と懸念する共同声明を発している。

 

WHOは起源に関する追加調査が必要との立場に転じ、準備を進めている。だが、中国は反発し、中国以外で調査を行うべきだとしている。

 

中国が非協力的な中で、多様なインテリジェンス能力を持つ米国が率先して再調査に取り組むのは評価できる。

 

中国外務省の報道官は、研究員の体調不良報道の内容を否定したが、自由で徹底した調査を拒む中国政府の主張に説得力は少しも感じられない。日本など各国は米国と協力して、コロナ起源の真相解明に動くべきだ。

 

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2021年6月3日付産経新聞【主張】を転載しています

 

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