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【主張】自民党の処分 これでけじめになるのか

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自民党党紀委員会の結果を受け記者団の取材に応じる岸田文雄首相=4月4日午後、首相官邸(春名中撮影)

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自民党が4月4日、党紀委員会を開き、派閥パーティー収入不記載事件について、安倍派と二階派の国会議員ら39人の処分を決めた。

 

真相の解明が不十分で、東京地検特捜部の捜査終結後約2カ月半がたってようやく処分したことになる。

 

自民党の党紀委員会で処分が決まり、取材に応じる(左から)塩谷立氏、世耕弘成氏、下村博文氏、西村康稔氏、高木毅氏=4日午後、東京都内(共同)

 

安倍派幹部をめぐっては、座長を務めた塩谷立元文部科学相と参院安倍派会長だった世耕弘成前参院幹事長を2番目に重い離党勧告とした。ほかは党員資格停止、党の役職停止、戒告となった。

 

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塩谷、世耕両氏ら派閥幹部は不記載に関し「知らなかった」などと釈明していたが、還流を止められる立場にいた以上、処分は当然だ。

 

理解に苦しむのは、岸田文雄首相(党総裁)と二階俊博元幹事長を処分対象から外したことである。

 

岸田派の元会計責任者は立件されている。首相も処分対象にならなければ筋が通らない。首相は4日夜、政治不信を招いたことを謝罪したが、自らを処分するとは言わず、政治改革を進める考えを示した。これだけでけじめになるのか。

 

二階氏については、次期衆院選への不出馬表明で政治的責任を取ったと執行部は判断したが、自らの表明と党の処分は区別すべきである。

 

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党紀委員会に臨む(中央左から)田村憲久副委員長、茂木敏充幹事長、逢沢一郎委員長=4月4日午後、自民党本部(春名中撮影)

 

真相の解明が進んでいないのも問題だ。還流資金を政治資金収支報告書に記載しない慣行に関し、いつ誰が、どのような理由で始めたのかや、安倍晋三元首相の意向で還流中止を決め、その後復活させた経緯などは、いまだに分かっていない。

 

これでは処分を決めても国民は納得しないだろう。首相や党は引き続き実態の究明に力を尽くすべきだ。噓の証言をしたら偽証罪に問われる証人喚問も検討してはどうか。

 

真相解明とともに急がれるのは再発防止策を講じることだ。そのためには政治資金規正法の改正が欠かせない。国会議員に直接責任を負わせる改正が分かりやすいが、最低でも連座制を導入することが重要だ。政党から国会議員に支出される政策活動費などの使途公開も求められよう。

 

自民は方針を決めた上で、速やかに与野党協議に入ってもらいたい。信頼回復には、国会議員の責任の明確化と政治資金の透明性確保が不可欠だ。

 

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2024年4月5日付産経新聞【主張】を転載しています

 

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