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自民・小林鷹之氏「いつか国のかじ取り担う覚悟」 改憲「緊急事態」「自衛隊明記」優先を

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小林鷹之前安全保障担当相=7月25日午後、国会内(海野慎介撮影)

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9月の自民党総裁選出馬への待望論が浮上している小林鷹之前経済安全保障担当相が産経新聞のインタビューに応じ、「いつか国のかじ取りを担う覚悟を持っている」と述べた。憲法改正については、国会での議論が停滞している現状を踏まえ、自民は実現に向けた戦略を持つべきだと主張し、「改憲を何らかの意図をもってその手段に使うべきではない」と強調した。発言の詳細は次の通り。

 

 

改憲「手段に使うべきではない」

 

自民党は憲法改正を党是に掲げています。自民の国会議員ならば、改憲に全力で向き合うのは当然だが、気を付けなければならないことがあります。それは、改憲を何らかの意図をもってその手段に使うべきではないということです。改憲するとなれば、結果的に政局になるかもしれない。だが、憲法は国の形を示すものなので、真摯(しんし)に向き合うことが何よりも重要なのです。

 

衆院憲法審査会の幹事として国会での審議を進めるべく努めています。しかし、各党の考え方に違いがあるため、改憲審議がなかなか進まない状況です。自民が改憲に道筋をつけるためには、戦略を持つべきです。

 

講演する自民党の小林鷹之前経済安保担当相=7月6日午後、福岡市中央区(千田恒弥撮影)

 

自民は自衛隊明記など改憲4項目を提示していますが、すべてが並列だとは思いません。政治の要諦は国家の危機管理だと思うので、4項目のうち緊急事態条項の新設と自衛隊明記の優先度は高いものになります。国防という国が担う重要な機能が国の最高法規に書かれていないことは、好ましくありません。

 

 

政治家として力高める

 

私は、保守思想を重んじています。先人たちの知恵や英知が結集され、時間という風化にも耐えてきた伝統や文化は尊重すべきです。既存の社会システムをできるだけ活用し、時代に合わなくなったものは修正し、進化させていく。急進的な改革ではなく、中長期的に目指すところ、国家像を意識し徐々にかじを切ることが政治の目指すべきアプローチなんだと考えます。

 

今、派閥パーティー収入不記載事件などの「政治とカネ」の問題を巡って、自民に厳しい目が向けられています。信頼回復に向けては、魔法のような奇策はありません。やらなければいけないことは、まずは先の通常国会で改正した政治資金規正法を守ることと、不断の見直しをしていくことです。

 

その上で、どういう日本を目指すかということをしっかりと打ち出し、国の在り方や、求められている政策を地道に実行していくことです。時間はかかりますが、それが信頼回復につながると思っています。

 

インタビューに応じる小林鷹之前経済安全保障担当相=7月25日、東京都千代田区永田町の衆院第一議員会館(酒巻俊介撮影)

 

日本のプレゼンスを高めたいと思い政治家になりました。尊敬する政治家を一人挙げるとすれば中曽根康弘元首相です。10年ほど前にお会いする機会があったのですが、国益を背負って、アメリカをはじめ各国のリーダーと対峙(たいじ)してこられた「覚悟」を非常に強く感じました。

 

次期総裁選出馬への待望論というのは自分では分かりませんが、一部の仲間がそう声をかけてくれているのはありがたいことです。いつか国のかじ取りを担う覚悟を持って政治活動を続けています。ふさわしい人間になれるように政治家としての力を高めることに尽きます。

 

 

「経済は財政に優先する」

 

今後、取り組むべき優先課題は経済政策だと考えています。経済安全保障政策もその一つです。財務省出身のため、緊縮財政派とみられがちですが、「経済は財政に優先する」と強調したい。経済成長があってこそ、財政の持続性も担保される。

 

今は民間企業の努力だけで経済がうまく回るとは思えず、国がもっと手を伸ばすべきです。中小を含めた企業がしっかりと賃上げに回せるだけの収益を確保できるような経済構造を作っていく。日本の成長力を上げていくためにやるべきことだと思っています。

 

聞き手:今仲信博(産経新聞)

 

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