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渓谷バックに〝映える〟パノラマ、清津峡渓谷トンネルの絶景は外国人も魅了 新潟・十日町

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写真映えスポットとして観光客らを引きつける、清津峡渓谷トンネルのパノラマステーション=新潟県十日町市、©マ・ヤンソン/MADアーキテクツ「Tunnel of Light」(大地の芸術祭作品)

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交流サイト(SNS)で〝映える〟写真の撮影地として人気を集めている、新潟県十日町市の「清津峡渓谷トンネル」。トンネルの終点となる開口部からは日本三大渓谷の一つに数えられる清津峡の絶景が広がり、水を張った床には上下が逆さまになった渓谷が映り込む。観光客が開口部に立って、渓谷をバックに思い思いのポーズをとり、写真や動画に収めていく。

 

トンネルは、景観を損なわずに安全に清津峡を見学できるよう、平成8年に造られた。その後、30年に同市などを舞台に開催された国際芸術祭「大地の芸術祭」で、中国の建築家集団「マ・ヤンソン/MADアーキテクツ」がトンネルをアート作品として改修し公開。現在のような〝映えスポット〟になった。

 

令和5年度の年間入坑者数は、前年度比約6割増の約32万人。昨年5月の新型コロナウイルス感染症の5類移行で外出機会が増え、一気にコロナ禍前の水準に回復した。最近は台湾、韓国などからのインバウンド(訪日外国人)も多い。

 

その人気ゆえ、今年は大地の芸術祭の開催期間中に入坑人数を規制。7月13日~11月10日のすべての土日祝日に加え、8月2日、同13~16日、10月21日~11月8日の平日については、レジャー予約サイト「アソビュー」などから事前予約をしないと入坑できない。

 

銀色の構造物の正体は、第二展望台にあるトイレ ©マ・ヤンソン/MADアーキテクツ「Tunnel of Light」(大地の芸術祭作品)

 

繁忙期を避け、6月下旬に現地を訪ねた。気温は30度近くに達していたが、トンネル内はひんやりとしていた。十日町市観光協会のスタッフ、桑原泉さん(30)によると、「トンネル内は20度ほどで安定している」そうだ。

 

全長750メートルのトンネルには3つの「展望台」のほか、写真の撮影スポットとして有名になった「パノラマステーション」がある。

 

第二展望台では、銀色に輝くメタリックな設備が目に飛び込んできた。これは実はトイレ。銀色の部分はマジックミラーのようになっていて、個室内から外が見えるようになっている。

 

さらに奥の第三展望台に進むと、湾曲した壁に結露した、しずくのような形の鏡がちりばめられ、幻想的な雰囲気を漂わせている。

 

最奥部のパノラマステーションには、閑散期の平日にもかかわらず多くの観光客が並び、熱心に〝映え写真〟を撮っていた。開口部からは、渓谷を縫うように流れるエメラルドグリーンの清津川が見える。

 

清津峡渓谷トンネルに来るのは3回目という群馬県伊勢崎市の馬見塚幸子さん(66)は「自然の絶景を涼しい中で見学できる。何回来ても楽しく、魅力的な場所」と満足そうに話した。

 

露のしずくのような鏡が外の景色を反射し、幻想的な空間を演出している第三展望台 ©マ・ヤンソン/MADアーキテクツ「Tunnel of Light」(大地の芸術祭作品)

 

■清津峡渓谷トンネル 新潟県十日町市小出癸2119の2。JR越後湯沢駅から森宮野原駅行きバスに乗り清津峡入口で下車、徒歩約30分。車の場合は、関越自動車道塩沢石打インターチェンジ(IC)から国道353号経由で約20分。駐車場(155台)は無料。入坑料金は大人1000円、小中学生400円。未就学児は無料。3~11月の開坑時間は午前8時半~午後5時(最終入坑は午後4時半)。【問】清津峡渓谷トンネル管理事務所(025-763-4800)。

 

筆者:本田賢一(産経新聞)

 

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