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【主張】パラまで半年 大会開催は社会の希望だ

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東京パラリンピックは8月24日の開幕まで半年を切った。

 

新型コロナウイルスの脅威は去っていないが、われわれは1年前に比べて、ウイルスに関する多くの知識を蓄えた。

 

スポーツの現場では厳格な感染防止策により競技者の安全が確保され、観客を入れた大会の開催も実績を重ねている。

 

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国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長は、「困難な時代で開く大会が日本社会だけでなく、世界を変革する力になる」と語った。

 

感染拡大のリスク要因としてではなく、社会・経済を回復軌道に乗せた先に待つ希望として、大会を前向きに捉えたい。

 

産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が行った直近の世論調査では、「感染対策を徹底して予定通り開催できると思う」との回答が28%に上り、前回調査より12・5ポイント増えた。

 

緊急事態宣言の再発令で感染拡大が抑えられ、ワクチン接種も始まった。開催機運を後押しする条件が出てきた。

 

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パラ競技は障害の程度に応じた細かいクラス分けがあり、平時なら、専門委員が国際大会に赴いて選手の資格認定を行う。

 

だが、国際大会はコロナ禍で多くが中止され、東京大会の代表に内定した選手や代表候補選手の中には、まだ認定が受けられない選手もいるという。

 

呼吸器系の疾患や免疫に問題を抱える選手もいる。大会組織委員会やIPCは、参加条件の緩和措置などを早急に検討し、コロナ対策にも万全を期してほしい。

 

開催を求める選手たちの声は、「わがまま」や「身勝手」といった次元の低い意識から出るものではない。東京大会の代表に内定しているパラ競泳男子視覚障害のエース、木村敬一は「開催するための努力は、ウイルスを封じ込めていく努力とほぼイコール。僕らがやろうとする努力は、社会を良い方向へ向けていく努力でもあるはずなんです」と語る。

 

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東京大会の有無にかかわらず、感染状況を沈静化させなければ、日本は正常な社会・経済活動を取り戻すことはできない。

 

コロナ禍の出口に向けて国民一人一人が払うべき努力と、今夏の五輪・パラに向けて競技者が払うべき努力は、同じ方角を向いていることを改めて確認したい。

 

 

2021年2月25日付産経新聞【主張】を転載しています

 

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