東京五輪、選手らがホスト国日本に感謝と賛辞
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新型コロナウイルス禍で実施された東京五輪が8日閉幕する。開催には不安も強かったが、厳しい環境の中でも大会運営を続けた日本側に対し、大会を経験した海外の選手や関係者から「ありがとう」との謝意や賛辞が上がっている。
感謝の印
海外選手たちは五輪開催への謝意をさまざまな形で表している。
ドイツのカヌーチームはツイッターに、男子カヤックで銅メダルを獲得したアイグナー選手が、表彰式で受け取った花束を感謝の印として日本人ボランティアに贈った写真を掲載した。競泳の会場では、男子400メートルメドレーリレーを制した米国チームが「THANK YOU, TOKYO」と記した旗を掲げた。
日本語でメッセージ
国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は6日の記者会見で、多くの選手と会話をしたが、「みんな(五輪開催を)とても感謝している」様子だったと明らかにした。
ノルウェー・オリンピック・パラリンピック委員会のヒョル会長は「こんなにも素晴らしい五輪を困難な状況で開催する日本、東京のみなさんに感謝申し上げます。おもてなしに心を打たれています」と述べる動画を公開。メッセージの最後には日本語で「日本はすごいです」と語った。
国際バスケットボール連盟はツイッターで「ありがとう日本。素晴らしい開催国」と発信。五輪開催の賛否が分かれる中、同連盟は日本バスケット女子チームの躍進をたたえ、「バスケで日本を元気にしてくれてありがとう」と日本人選手への謝意もつづっている。
「最高のギョーザ」
選手村で提供された食事にも高い関心が寄せられ、滞在する選手からは「おいしい」との声も相次いだ。米7人制ラグビー女子のマー選手は動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で、焼きギョーザを食べながら「人生で一番」と絶賛し、「世界最高のギョーザは選手村にある」とまで表現した。
選手村ではすしやカレーライスなどの日本食が人気で、米バレーボール男子のショージ選手は枝豆やフライドチキンなどをおいしそうに頰張る姿を世界に発信している。
米国務省によると、ブリンケン国務長官は6日、茂木敏充外相との電話会談で、日本が安全で安心な東京五輪・パラリンピック開催に取り組んでいるとして感謝の意を表明した。
パリ市長「希望をくれた」
2024年に夏季五輪を開催するフランス・パリのアンヌ・イダルゴ市長は6日、東京都江東区のメインプレスセンター(MPC)で記者会見し、東京五輪を開催した日本について「このような(新型コロナウイルスの感染が拡大する困難な)状況下でも大会を開催したことに敬意を表したい。私たちに希望を与えてくれた」と述べた。
イダルゴ氏はコロナの影響で「今回の大会開催にはさまざまな不確実性があり、通常以上に順応力や柔軟性が必要だった。日本の順応力は素晴らしい」と称賛した。また、これまでの大会運営に関しても「真摯な対応」や「人々への配慮」があったと評価した。
会見に同席したパリ五輪・パラリンピック組織委員会のトニー・エスタンゲ会長は、コロナや暑さ対策などに取り組んできた日本に対し「金メダルを差し上げたい」と語った。
筆者:坂本一之(産経新聞)
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