fbpx
Connect with us
Advertisement

【日本のこころ】(2)神代、天岩戸、邇邇芸命

Published

on

 

神代

 

神道に教典はありません。しかし、『古事記』と『日本書紀』という8世紀初頭に著わされた2つの歴史書には、素晴らしい人格をそなえたここの神々が名を連ね、そのさまざまな行いや業績に関する物語がつづられています。これらの書物は、神道の信仰の中でもとりわけ欠かすことのできない要素であると考えられています。

 

その他にも重要なものとして、10世紀初等に編纂(へんさん)された『延喜式』という祭式にも関わる法令集のひとつが挙げられます。そこでの条文において名前が挙がっている神々は、今日でも全国各地の神社でまつられています。

 

これから述べるのは、記紀の最初に描かれている2つの物語のあらましです。

 

Advertisement

 

天岩戸

Amano Iwato Shrine photo by JNTO @https://www.japan.travel/en/spot/617/

 

天岩戸の物語は、天地開びょうの後に日本の国語やその他の多種多様な神々を生んだ伊邪那岐神(いざなぎのかみ)、伊邪那美神(いざなみのかみ)という夫婦神の説話に始まります。

 

二神の子孫である神々の中には、三貴子がいました。長子の天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、そのお名前が示す通り「天を照らす偉大なる神」を意味し、高天原に結び付けて考えられています。次に月読命(つきよみのかみ)は月と夜に、三番目の須佐之男命(すさのおのかみ)は海に関連付けられています。

 

三柱のうち、須佐之男命はたしなめられていたのにもかかわらず、治めるべき海を放棄してその本分を果たすことがありませんでした。そして高天原に上り、数多くの危害をもたらしました。

 

須佐之男命の起こす騒動に耐えかねた天照大御神はそれを逃れ、自ら天岩戸(あまのいわと)に隠れてしまいます。すると大御神の生来の輝きはこの世から失われ、天も地も暗く陰鬱な世界となってしまい、国土は多くの混乱に見舞われました。

Advertisement

 

神々はこの重大事の解決へ向けて、いかに協力して事にあたるべきか話し合いました。そして天照大御神に岩戸から出てきてもらえるよう説得するために、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)と八咫鏡(やたのかがみ)を造ってそれらで木を飾り立て、祭りを催して大御神のこもる岩戸の前で神楽を舞いました。すると大御神はその陽気なにぎわいに好奇心をそそられて外をのぞき見、ついに表へ出ることに応じたことで、平和な光はよみがえり、調和と秩序が回復したのでした。

 

自身の悪行を悔いた須佐之男命は地上へ降(くだ)ると、巨大で八つの頭を持った大蛇ヤマタノオロチを退治して、その惨状から幾多の人々を救い出します。大蛇の死後、須佐之男命は大蛇の尾から天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を見つけ、天照大神に献上しました。

 

 

邇邇芸命

Story of Creation of Japanese Archipelago and of Empire of Japan

 

天照大御神は、最も尊崇を集める皇祖神と考えられており、全ての神々の統合を象徴しています。皇孫邇邇芸命(ににぎのみこと)の物語は、天照大御神が葦原(あしはら)の中つ国を平定するために彼を送り出すことから始まります。この邇邇芸命の任務に際し天照大御神は、天岩戸の物語において登場した鏡と勾玉、そして剣を邇邇芸命に授けました。これら三種神器は、日本における皇位の象徴として今に至るまで皇室に継承されています。そのうちの鏡を天照大御神は、宮中において大御神自身に対するのと同じように祀(まつ)ることを邇邇芸命に命じたのでした。
さらに天照大御神は、人々への糧として邇邇芸命に稲穂を与えると、日本は永遠に大御神の末裔によって統治され、彼を補佐するそうそうたる神々らとともに葦原の中つ国へと送り出しました。高千穂(現在の九州)に降臨した邇邇芸命は御殿を建てると、日本の国の創建に取りかかりました。

 

Advertisement

後年、邇邇芸命のひ孫は現在の奈良を新たな都に選定し、そこで第1代神武天皇として即位して日本の建国を宣言しました。今上天皇は皇統の126代目につらなり、天照大御神まで直接さかのぼってゆくことができます。今日では、天皇は日本の国柄と伝統の象徴として存在しているのです。

 

出典:神社本庁

 

 

【日本のこころ】
第1回:神道、神、祭り、神社
第2回:神代、天岩戸、邇邇芸命
第3回:伊勢神宮

[Soul of Japan]
1.What is Shinto?
2.Kami, the Divine Powers of Nature
3.Matsuri, the Sacred Rituals of Prayers and Festivities
4.Jinja: Places of Worship Infused with Nature’s Energy
5.The Divine Age of Shinto
6.Amano-Iwato, the Celestial Cave
7.Ninigi-no-Mikoto, the Kami Who Established A Nation
8.Ise Jingu, a Place to Pray for the Imperial Family and the Nation
9.The Enshrinement of Amaterasu-Omikami at Jingu
10.Imperial Rituals of Matsuri at Jingu
11.Shikinen Sengu, the Ritual of Rebuilding and Renewal

Advertisement
Continue Reading
Click to comment

You must be logged in to post a comment Login

Leave a Reply

Our Partners