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シーテック2020 コロナ関連で活況

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家電・ITを中心に先端技術を紹介するアジア最大級の見本市「CEATEC(シーテック)2020」が10月20日から4日間にわたり開かれた。今年は新型コロナウイルスの感染拡大でオンライン開催となり、展示内容もコロナを意識した感染拡大防止などに活用できる新技術のお披露目が相次いだ。会期は23日までだが、展示内容は12月末まで世界中から閲覧できる。

 

新たな日常

 

20日の開幕直後には専用ウェブサイトがアクセス集中でつながりにくくなる一幕もあったが、各社は新たな日常への移行を商機ととらえてアピールしている。

 

「新型コロナで変化した日常生活の課題解決に向けた提案をしたい」

 

シーテック実施協議会の石塚茂樹会長(ソニー副会長)は、開幕式典でこうあいさつした。

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専用ウェブサイトはテーマで3つのコーナーに分けられた。このうちひとつは新型コロナを意識した「ニューノーマルエリア」。20日のトークセッションには、普及が進むオンライン会議システム「Zoom」を運営する米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズの創業者、エリック・ユアン最高経営責任者(CEO)が登場した。

 

シーテックではここ数年、自動車や金融といった異業種の出展が話題となってきた。これに対し、今年は経営不振で出展を取りやめていた東芝が6年ぶりに復活するなど、電機メーカーの存在が目立つ。

 

その東芝は、微量の血液から短時間で13種類のがんを検知する「マイクロRNA検出装置」を紹介。富士通と理化学研究所が開発し、新型コロナの飛沫感染シミュレーションに利用されたスーパーコンピューター「富岳」とともに、新しい価値を創造した技術や製品に贈られる賞を受賞した。

非接触

 

「非接触」に焦点を当てた展示も目立つ。日立製作所は、来客の受付や検温、お茶くみなどの作業をロボットがこなし、エレベーターのボタンにも触れずに済むシステムを提案。森ビル子会社と実証実験中で、換気や消毒など小売店の新型コロナ対策を一元管理できるサービスも紹介している。

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シャープは文字などの情報を映し出せる透明な液晶ディスプレーを披露。オフィスや空港などで仕切りとして使うことを想定している。三菱電機は空中にボタンなどの画面を表示し、タッチパネルのように操作できる非接触のディスプレーを展示。「非接触のため衛生的で、横からのぞき見しにくい」という。両社とも来年に製品化したい考えだ。

自動運転

 

自動運転化が進む自動車を支える電子部品メーカーの最新技術も多数展示されている。先進運転支援システム(ADAS)や電気自動車(EV)が普及する中、電子部品の存在意義が向上。オンライン会場では、各メーカーが自動運転を見据えて開発した製品をアピールしている。

 

 

透明ダッシュボード

 

京セラは高度な自動運転を想定したコンセプトカー「Moeye」(モアイ)を出展した。車内にハンドルはなく、外の景色を投影して“透明化”したダッシュボードや、キャラクターの像を空間に作る空中ディスプレーなどを搭載。車載部品では、距離や方向が異なる複数の対象物を1台で検知する「マルチファンクション型ミリ波レーダー」を出展した。

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GSPなしで自動走行

 

村田製作所は、トンネルなど衛星測位システム(GPS)を使用できない状況でも自動運転車が走行でき、誤差数十センチレベルで車の位置情報を測位できる慣性力センサーを出展した。ADASの高精度化にも貢献するとして、12月末から量産をはじめる。

 

ロームの展示ページでは、自動車の電子回路システムが異常を検知しながらも動作を続けることができる半導体スイッチを紹介。経年劣化に強く従来の仕組みに比べて数十倍という長寿命もアピールする。

 

ADASやEVの普及で自動車の電子部品は1台あたりに使われる点数が増加。4月の法改正では、高速道路の渋滞時に前方から視線を外すことができるレベルでの自動運転も解禁され、各メーカーが電子部品の安全性や性能の向上に向けて開発を加速させている。

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一方、CEATECでは20日、次世代型モビリティをテーマにしたオンライン会議が公開され、東京都大田区の羽田イノベーションシティや大阪府吹田市の万博記念公園で走行する自動運転バスが紹介された。

 

この自動運転バスを遠隔管理するプラットフォームを提供したソフトバンク子会社「ボードリー」(東京都千代田区)の佐治友基社長は産経新聞の取材に「人手が減る自動運転バスは便数や運行時間を増やせ、新型コロナウイルスの感染対策で社会的なニーズが高まった交通機関の混雑緩和にも貢献できる」と強調した。

 

筆者:山本考志(産経新聞)

 

 

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