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旧統一教会問題 解散命令請求はいいけれど、心配だ

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世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のロゴ=9月30日午後、東京都渋谷区(鴨志田拓海撮影)

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古代中国の周の時代の杞(き)という国に、天が崩れ落ちてくるのではないかと心配する人がいた。将来に関する取り越し苦労をいう「杞憂(きゆう)」の故事である。文化庁が13日、東京地裁に請求した旧統一教会に対する解散命令についての一抹の不安が、杞憂であればよいのだが。

 

高額献金被害の訴えが相次ぐ宗教法人に、何らかの対策を取ることは政府と国会の責任である。ただ、岸田文雄首相が当初は解散命令請求の要件となる法令違反は刑事事件を指すと表明しながら、一夜にして民法の法令違反も入り得ると解釈変更した強引な手法はいかがか。

 

今後、時の政権の都合でいくらでも解釈変更し、適用範囲を広げられるという前例となったのではないかとの懸念は残る。その後は、要件ではない宗教法人審議会への諮問を経るなど丁寧な手続きを踏んだといえるが、政権浮揚のため解散命令請求ありきという姿勢が目立った。

 

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2023年10月14日付産経新聞【産経抄】より

 

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